花粉症は春だけのものではありません。 春にスギ・ヒノキという日本人にとってアレルギー反応が起こりやすい花粉が飛散するため、 一般的に春のイメージが強いのです。
この他にもイネ科の植物(カモガヤなど)やキク科(ブタクサなど・・・欧米ではもっとも多い)の植物など様々な植物で花粉症になる可能性があります。
花粉症もアレルギー性鼻炎の一種になります。 アレルギー性鼻炎は通常「通年性」のものと、「季節性」のものに分類され、 花粉症は「季節性」に分類されるアレルギー性鼻炎と言えます。
最も一般的に行われている方法で、抗アレルギー薬(ヒスタミン等の化学物質の遊離を抑制する薬)、ステロイド点鼻薬等が主に使用されます。
これらの薬を症状に応じて使い分けて症状の改善を図ってゆきます。
アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。
主には、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、
近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された患者さんが治療を受けることができます。
強い強い鼻づまりがあったり、薬物療法等で鼻づまりの改善がみられない場合に手術を行います。
手術の方法は色々とありますが、現在では炭酸ガスレーザーを用いて鼻の粘膜の表面のみを焼く手術が主流です。
この方法は外来手術で可能で、疼痛、出血等の合併症もほとんどみられません。
※レーザー手術に関しては、当院では2019年夏から導入の予定になります。
花粉の飛散量は調節はできませんが、予め自分がどのような花粉によってアレルギー反応がでるか、原因を知っているとそれに応じた対応が可能です。 当院の患者さまの中にも、ご自身のアレルギーの原因を調べた上で、マスクやメガネなどで花粉の侵入をブロックしたり、飛散量に応じた薬の処方を調整されている方もいらっしゃいます。